Kyoto Shimbun 2003.06.12 News
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 難病FAPの進行抑制か
 熊大、ミネラルで効果確認

 厚生労働省指定の難病「アミロイドーシス」の1つで、神経障害などを起こす「アミロイド・ポリニューロパシー(FAP)」に対し、ミネラル(微量必須金属)の1種が症状の進行を抑制する可能性があることを、熊本大大学院医学薬学研究部の甲斐広文教授(42)と安東由喜雄講師(48)が12日までに、試験管内の実験で確認した。近く専門誌に発表する。

 FAPは、特殊なタンパク質アミロイドが神経や臓器に徐々に沈着し神経障害などを起こす。遺伝子の異常で肝臓がこのタンパク質の前駆体を分泌するのが原因。肝臓移植が唯一の治療法とされ、国内では熊本県や長野県に患者が多い。

 甲斐教授らは、日本に比べスウェーデンの患者の発症時期や病気の進行が遅いのは、飲み水などの環境因子が関係しているとみてミネラルに注目。ある種のミネラルが症状の進行を抑制することを実験で確かめた。


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